バーが初めてでデートで行く場合

西麻布のバーでマネージャーをやっていた頃、
珍事件がいくつも起きました。

泥酔してバーカウンターで爆睡してそのまま失禁した女性や、
連日訪れるテンションの高い芸能人たち(未成年含む)や、
脱ごうとする若い男性。

一応とても落ち着いた静かなバーなんですが、
土地柄、そういったお客さんはよく来店していました。

そんな中でも僕がいつも印象に残るのが、
「初めてバーに来る人」です。

今回お話するのは、そんな初めての人を交えた、
僕が最も記憶に残っている3つの事件です。

これらを踏まえて、
バーに初めて行く人、更にそれがデートだった場合に、
気を付けなければいけない点をお伝えします。

 

1.マティーニ事件

バーカウンターに座る30代後半の男性と女性。
話してる内容からカップルだと推測できた。

彼女は女性らしいカクテルを頼み(確かチャイナブルーかな)
男性は左ひじを突きながら、少し顔を傾け、
渋い顔で「マティーニで。」とつぶやく。

マティーニとは、お酒をお酒で割っている
とても強いカクテルです。

よほどお酒に強く、味が好きでなければ、
口には合いません。

なので、このカクテルを頼まれると、
「お、酒好きだな。」と僕は思います。

彼女のカクテルは可愛くデコレーションし、
彼のマティーニも張り切って作り、
すーっと二人の前に出す。

martini

その日は珍しく満席だったので、
二人と会話することは出来ず、
すぐに次のカクテル作りへと移った。

カクテル作りがひと段落したところで、
ある事に気付く。

マラスキノチェリーの瓶が出てる。

cherry

よくピックにに刺さって
カクテルに付いてるやつです。

「おかしい・・・チェリーが必要なカクテルは
今日はまだ1回も作ってないぞ。」

周りを見渡し、衝撃的なことに気付く。

「や、やっちまった・・・!!」

先ほどマティーニを頼んだ男性客のカクテルグラスに、
オリーブではなく間違えてチェリーを入れてしまった。

カクテル好きなら分かると思いますが、
これは有り得ないです。

せっかくハードなカクテルに甘味を入れるなんて、
マティーニが台無しです。

こ、これは怒られるぞ。

僕は覚悟を決めて男性客の方へ歩いていった。

そしたら、またまた衝撃的な事に気付く。

「た、食べ終わっている・・・!!」

そう。

男性客はチェリーを食べ終わっていた。

何も疑わずに食べ終わっていた。

ペロリと。

「お酒に詳しくなくて良かった。」
僕は安心し、仕事に戻りました。

 

2.ZIMA事件

終電がもう過ぎた頃。

今で言うとEXILE風な男性と
おとなしめなキレイな女性カップルが来店。

「テーブルで」

男性の注文通り、
二人を奥のテーブル席へと案内する。

メニューを渡して1分後、
すぐに注文をお願いしてきた。

「彼女にジーマと、俺はジントニック。」

zima

簡単な注文だったので、
物の3分程度でドリンクを用意して、
ウェイターがテーブルへと運んだ。

運んでから数秒後、男性の声が。
「すいませーーん!」

若干不満なエッセンスが混ざっていた声だったので、
ウェイターには行かせず、
僕がカウンターから出て直接テーブルに行った。

僕: お待たせいたしました。

彼: ねー、何これ?

(彼はジーマのボトルを僕に差し出した)

僕: こちらはジーマになります。
   注文内容を間違えていましたでしょうか?

彼: いやいや、間違ってないよ。ジーマだよ。
   ただ、何だよこれ。ボトルだろ?

僕: はい、そうです。グラスもお付けしましたが・・・。

彼: そうじゃねーよ。カクテルだろうよ。
   なんでカクテルが出てくるはずが、ボトルが出てくるわけ?

僕: え、あ、あの・・・。

(ジーマはボトルのドリンクだし、
それ以外にジーマなんて名前のカクテルは存在しない)

僕が戸惑っている間、彼女は恥ずかしそうに下を向き、
小声で、

「もういいから、やめて・・・。」

彼: あー、もういいや。

とりあえず解決(?)しました。

 

3.ウィスキー事件

50代男性と30代女性のペアが来店。

男性は始めからハイペースでウィスキーを飲んでいた。
飲んでいたのは確かI.W. Harperのロック。

3杯目から既に滑舌が怪しかった。

harper

女性は自分のペースで飲み、
男性の話を聞いてあげているようなスタンスだった。

ウィスキーをおかわりする度に
男性が言っていた言葉がこれだ。

「俺は本当にこのウィスキーが好きなんだ。
いつもこれを飲んでいる。」

そういうお客さんは割と多かった。

お気に入りのお酒があり、
それだけをひたすら飲む。

というより、そういうお客さんの方がバーは多い。

そんな気分上々のおじさんが残念なお知らせが。

おじさんがI.W.Harperを飲みほしてしまった。
しかも、発注かけてなかったので、
在庫も無い状態。

ここでおじさんの気分を害するのも良くない。

そこで僕はI.W.Harperに味が似てるウィスキーを
おじさんに内緒で、おかわりとしてあげることにした。

「ごめんよ、おじさん。許せ。」

おじさんがグラスを手に取り、
丸氷を指で掻き混ぜ、茶色い液体を口に入れる。

緊張が走る瞬間。

さー、どうだ。

おじさん: やっぱこれだよね!うまい!

 

アドバイス その1: 下調べする

彼女や彼女候補の人をデートに連れていくバーを
事前に下調べしておく。

街中を歩いて適当に目に留まったバーに入るのも楽しいが、
外れた場合のダメージが大きい。

それが一人ならば、
「もう来ない」で済むが、
彼女候補と一緒だと、あなたの株自体が下がってしまいます。

そこで、実際のデートの前に、
自分でいくつかのバーを飲み歩くことです。

その時に重要視するのが、
1) 静かである
   ⇒会話が聞こえなかったら意味が無い

2) カウンターがある程度広い(10席位)
   ⇒カウンター席が狭いと、満席の可能性が高い。

3) 常連客で溢れかえっていない
   ⇒常連も大事だが、常連だらけだとそのお店にいづらくなる。

4) マスターが話しやすい
   ⇒話しやすい方が色々と助けてくれる

お気に入りのバーが出来たら、
2,3回くらい連日で飲みに行った方がいいです。

もちろんカウンター席で。

そうすることによってマスターに覚えてもらい、
他の店員にも覚えてもらいます。

「プチ常連」ですね。

そこで自分はバーが初めてであること、
今度彼女を連れて来ること等を話し、
マスターから色々とアドバイスを聞き出します。

マスターも事情を知っていれば、
デート当日になった時、大事な場面で救いの手を出してくれます。

カクテル選びに失敗することもありません。

 

アドバイス その2: 見栄を張らない

初めてなら初めてだと
はっきりとお店の人に言うことは大切です。

僕の経験上、言われなくても、
初めての人はすぐに分かります。

なので、初めての人には
色々とアドバイスはしていました。

ですが、そういった人ばかりではありません。

見栄を張っている人に限って、
「マティーニ」を頼むんです。
先ほどのマティーニ事件の人みたいに。

何故かバーっていうとマティーニを連想する人が多くて、
でも、先ほども書いたように万人ウケのカクテルではありません。

もし相手の女性が自分よりお酒に詳しかったら、
恥ずかしい思いをするのは自分の方です。

そんな思いをするぐらいなら、
自分の好きなお酒を頼んで、
「俺はこのお酒が好きだから、これをいつも飲む。」
って言いきった方がかっこいいです。

それを言いきった上で、
「たまには違うの飲んでみようかなー」と言って、
マスターにお勧めを聞くのが最高です。

 

アドバイス その3: 知ったかぶりしない

カクテルの数は無限です。

ワインもウィスキーも無限です。

無限にあるのに、ちょっと飲んだぐらいで、
素人が利き酒できるはずがないんですね。

僕の周りでもウィスキーのソムリエなんて
一人しかいませんでした。

もちろん僕も出来ません。

なので、知ったかぶりしても仕方が無いんです。

バーテンダーだって、
お客さんにたまにレアなカクテルを頼まれると、
裏に行ってカクテルレシピを調べてから作ります。

もし知ったかぶりでカクテルなんか作ったら
大やけどしますからね。

バーテンダーでさえそうなので、
あなたも知ったかぶりする必要はありません。

あ、ただ、ジーマはボトルの飲み物だってことぐらいは
知っておいてもいいかもしれませんね(笑)

女性の方が実際に女子会もありますし、
今まで色んな男性に食事に誘われていますから、
男性よりは多くの飲食店に行ってます。

はっきり言って、
男性よりは飲食店に詳しいんです。

それを敢えてデート時には外に出してないだけです。
相手の男性を立てる為に。

なので、変に知ったかぶりをしたら、
相手の女性は心の中で「違うのになー」
って思ってしまいます。

知らないなら知らないって言う。

 

アドバイス その4: カウンターに座る

これは絶対です。

もし初めてのバーで自信が無いのであれば、
カウンターに座る事をお勧めします。

相手とも密着度が高まるので
心理的効果も抜群ですが、
最大のメリットはバーテンダーが助けてくれます。

会話に詰まった時に
バーテンダーがそれを見計らって話題を投げてくれますし、
逆にこちらからもバーテンダーに話しかけてもいいです。

お酒の話も詳しく聞けますし、
その話を聞きながら彼女と盛り上がるのも良いです。

 

大切なのは調べること

ここまで長々と書いてきましたが、
仕事でもビジネスでもデートでも、
やっぱり一番大切になってくるのが、
「知らない事を認めて、自分で調べて計画を立てること」

「大丈夫、大丈夫。どうにかなる。」
と楽観的に考えてる人ほど、どうにもなりません。

目的を決めて、ちゃんと調べて、情報を整理して、
計画を立て、その計画を遂行する。

これが成功するための絶対的な心構えです。

海外旅行行くときも、何も調べずには行きませんよね?
ちゃんと段取りを踏んでるはずです。

それと同じです。

そういう意味では、
こうして自分で調べて情報を掴みにきているあなたは、
自分の思い描いていることを実現できる力を既に持っています。

これをデート以外の場でも活用していくと、
世界が大きく広がりますよ。

是非意識してみて下さい。

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ABOUTこの記事をかいた人

ジン

TOEIC975点 元外資系企業マネージャー
日本より海外生活の方が長い、アメリカNY育ち
Japonican(ジャポニカン) = Japan + American

カルチャーギャップに驚き、ホームシックにかかりながらも、日本の文化が面白かったので、新しい生活にトライ。